マヌカハニーの抗菌活性力を示すブランドマークの種類

マヌカハニーのボトルに10+、20+、100+、400+などの数字がありますが、これらは全てマヌカハニーの抗菌活性力を示しています。

日本で販売されているものでよく見受けられるのがUMF、NPA、MGS、MGOのブランドマークで各マークは抗菌活性力の検査方法が異なるので数値が表す抗菌力も異なりますが、ほとんどのマークは数字が大きいほど抗菌力が高いことを意味します。

マークが記載されていないものは抗菌活性力が検査されていない、又は検査されていても数値が低いため表記していないマヌカハニーです。逆に数値が表記されていても、どの検査方法を用いたか明記されていない場合もありますので、この場合はメーカーや販売者に確認をすることが必要です。

一つ一つのブランドマークにはどんな特徴があり、他のブランドマークどう違うのか、このページでは詳しく説明して行きたいと思います。

UMFについて

UMFはマヌカハニーの抗菌活性力を示すために生まれたブランドマークのパイオニア的な存在で1998年にマヌカハニー研究の第一人者であるピーター・モラン博士によってUMF規格が誕生したことが発表されました。

当時はマヌカハニーだけに含まれ、他のはちみつには含まれていない特別な抗菌成分が何であるかが分からなかったため、その成分を「マヌカハニー独自の要素」を意味するユニーク・マヌカ・ファクター(Unique Manuka Factor)と呼び、その頭文字を取ってUMFと名付けられました。

UMFマークに記載されている数値は、マヌカハニー特有の抗菌活性成分が同じ濃度の消毒薬のフェノールと同じ抗菌作用があることを示しています。例えばUMF20+は20%の濃度のフェノールと同じ殺菌力があることを意味し、数値が高ければ高いほど抗菌力が高くなります。

UMF検査を行う場合、検体中の一般的なはちみつにも含まれる抗菌成分、過酸化水素をカタラーゼで分解し取り除いた後、マヌカハニーが持つ特有の抗菌成分、食品メチルグリオキサールの抗菌力のみをテストします。過酸化水素が分解されるのは検査に使われる検体のみのため、市販のUMFマヌカハニーには過酸化水素と食品メチルグリオキサールの2つの抗菌成分が含まれており、非常に高い抗菌効果を期待できます。

病院で使われる一般的なフェノールの濃度は5%程度のため、20+のUMFマヌカハニーの殺菌力がいかに高いか想像できるかと思います。

UMFはちみつ協会(Unique Manuka Factor Honey Association)の会員メーカーのみがUMFブランドの使用を行うことが出来、ボトルに表記されている数字と中身が同じものであり偽装がないか市場での監視・管理を行うのが大きな特徴です。

そのような特徴を持つため、UMFマークは抗菌効果の表記だけではなく高い品質の保証を意味します。

NPAについて

NPAはNon-Peroxide Activityの略称で、食品メチルグリオキサールを意味する非過酸化水素のことです。

NPA規格はUMF規格と同一の検査を行うため、UMFマークと同等の効果が期待できます。

UMFとの違いはUMFはちみつ協会の加盟メーカー以外でも検査を行いラベルに抗菌効果を表記することが出来、協会のメンバーシップやロイヤリティーなどの費用が掛からないため、メーカーが競争力のある価格でマヌカハニーを販売することが出来るのが特徴です。

もう一点の違いはUMFはちみつ協会のような市場での監視・品質検査などを行わないことが唯一の違いだと言えます。MGS、MGO、TAなども同様に市場での監視は行っていません。

MGOについて

MGOはドイツのドレスデン工科大学のトーマス・ヘンレ教授が2008年に発見した抗菌性物質で、MGO(食品メチルグリオキサール)と名づけられ、長年マヌカハニーの特別な抗菌活性力と考えられていたユニーク・マヌカ・ファクターと呼ばれていた抗菌成分が、この食品メチルグリオキサールだということも分かりました。

MGOマークは1kgのマヌカハニーに何mgの食品メチルグリオキサールが含まれているかを示す規格です。例えば、MGO100+のマヌカハニーには100mg/1kgの食品メチルグリオキサールを含んでいるということです。UMF規格と比較的に分かりやすい形で抗菌活性力を示しているのが特徴ですね。

MGOの検査方法はUMFよりも正確性が高いことで有名で、食品メチルグリオキサールをキノキサリンに変換し分析をする検査方法が採用され、より誤差の少ない食品メチルグリオキサールの含有量を測定することができます。

TAについて

トータルアクティビティー検査(TA)というはちみつの検査方法もあり、これはマヌカハニーだけでなく、その他のはちみつでもこのTA表記の商品を見かけます。

例えば、オーストラリア産で殺菌力が高いと有名なジャラハニーなどは抗菌成分の検査を受けるときはこのTA検査を行います。

すでに紹介したUMFなどの検査規格と比べると、UMFは普通のはちみつにも含まれる抗菌性成分の過酸化水素を取り除いた後にマヌカハニー特有の抗菌成分の食品メチルグリオキサールの検査を行うのに対し、このTAは過酸化水素と食品メチルグリオキサールを合わせた殺菌力の検査を行います。

UMFと同じく比較等級法の検査を行い、黄色ブドウ球菌への殺菌力が同濃度の消毒薬のフェノールと同じ効果があるかを調べます。

例えば、あるマヌカハニーに含まれる抗菌力が食品メチルグリオキサール(以下MGO)を10+、過酸化水素(以下HP)を10+とすると、UMF規格はMGOのみを示すため10+と表記されますが、TAではMGO+HPの抗菌力を示すため20+と表記されます。

マヌカハニー以外の食品メチルグリオキサールを含まないはちみつには良い検査方法だと言えますが、マヌカハニー特有の抗菌活性力を期待して購入する消費者には非常に紛らわしいブランドで、20+と表示しても実際食品メチルグリオキサールはわずかにしか含まれていないということもありますので、注意が必要です。

UMFと混同してしまうことがよくあるため、初めてのマヌカハニー商品の場合TA規格の数値かどうか確認してみると良いでしょう。

まとめ

ここまでマヌカハニーでよく見受けられるブランドマークを紹介しました。

こうして比較してみるとどれも一長一短がありますが、どんな検査を受けていてもマヌカハニーであることは変わりはありません。

マヌカハニーは収穫地により味や香りが大きく異なりますので、味やお値段が自分に合い、そしていずれかの検査をされているものを利用し、続けていくうちに効果があることを感じられるのであれば、どのマークのマヌカハニーを選んでも良いと言えるでしょう。

大切なのはどんなブランドマークかということより、美味しくて体に良いかだと思っています。

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